低刺激洗浄剤の開発:ラウレス-3酢酸アミノ酸
より低刺激の洗浄剤として開発したラウレス-3酢酸アミノ酸について、角質層の未熟な培養表皮モデルLabCyteEPI-MODEL6Dを用いて敏感肌を想定した試験を行い、より厳しい条件下での皮膚刺激性を確認した。5%濃度のラウレス-3酢酸リシン、ラウレス-3硫酸ナトリウム及びラウロイルグルタミン酸ナトリウムを30分間曝露した細胞生存率はそれぞれ82.0%、45.0%及び19.1%を示し、ラウレス-3酢酸リシンは他の洗浄剤に比べて細胞生存率が高く、ヘモグロビンの変性率も低くなった。このことから、ヒトの皮膚におけるタンパク質の変性や角質へのダメージも低く低刺激であることがわかった。新しいラウレス-3酢酸アミノ酸は洗浄剤としての条件を満たし、なおかつ低刺激であることから界面活性剤の刺激で使用できなかった新たな用途への可能性が期待できる。
※1:Journal of Surfactants and Detergents
※2:第41回日本香粧品学会